妊娠中の喫煙はやめましょう。
妊婦の喫煙が胎児に与える影響
・流産や早産
・低体重児(2,500g未満の赤ちゃん)のリスクが上がる
喫煙すると血流が悪くなるので、お腹の赤ちゃんに十分な栄養が行き渡らずに、低体重児となることが指摘されています。
・常位胎盤早期剥離のリスクが上がる
常位胎盤早期剥離とは、まだ赤ちゃんが子宮にいるのに胎盤がはがれることです。胎盤がはがれると、いきなり大量の出血を起こし、お腹が石のように固くなります。赤ちゃんは胎盤がないと生きていけないので、酸欠状態になり無事に産まれたとしても脳に重い障がいが残ることがあります。
また、赤ちゃんが無事に産まれたとしても、子宮から大量に出血してしまうため、お母さんの命そのものが危険な状態になります。そして、産後も貧血になることが多いです。場合によっては、母子ともに死亡する可能性があります。
※子どもが成長して成人になってからも、胎児のときの受動喫煙の影響が続くと考えられています。成人になってからの肥満、糖尿病、メタボリックシンドロームに関連があることがわかってきました。
子どもの受動喫煙による健康被害
乳幼児突然死症候群(SIDS)、呼吸器症状(せき、たん、息切れなど)・気管支炎、肺炎、中耳炎、アトピー性皮ふ炎などがあります。
子どもの健康と将来を守るため、禁煙しましょう。
新型たばこ(加熱式たばこ、電子たばこ)なら大丈夫?
近年、加熱式たばこや電子たばこといった、“新型たばこ”が急速に広がっています。
妊娠中の禁煙がつらいという人の中には、新型たばこなら大丈夫という期待を持つ人もいるかもしれませんが、新型たばこも「タバコ」です。
新型たばこにも、ニコチンや化学物質が含まれているため、お腹の胎児に影響を及ぼすリスクは高くなると考えられます。
妊娠中は生まれてくる子どものためにも禁煙は必要です。
その他の注意点
加熱式たばこのタバコ葉は、子どもが簡単に口にできる容器に入っており、紙巻たばこと同様に誤飲するおそれがあります。
火を使わないため、そのままごみ箱に捨てるなど通常のたばこと比べて扱い方が無防備になりやすいことも、事故のリスクを高めています。
使用に際しては、製品の本体や容器を子どもの手が届かない所に置くとともに、使用後の容器の捨て方にも十分に注意しましょう。
万が一、タバコ葉を誤飲してしまった場合は、何かを飲ませたり、吐かせたりしないで、医療機関を受診してください。水や牛乳などを飲ませると、水分によってかえってタバコ葉に含まれるニコチンが溶け出し吸収されやすくなるのでやめましょう。
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- 2018年1月24日
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