絹本著色 仏涅槃図【けんぽんちゃくしょく ぶつねはんず】(附)惣檀中施主 附諸入用記帳
指定種別 | 県指定 重要文化財(絵画) |
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指定年月日 | 令和4年5月17日 |
所在地 | 白河市郭内(小峰城歴史館保管) |
所有者 | 大統寺 |
技法・大きさ | 絹本著色 縦143.5cm、横115.5cm |
享和2年(1802)7月に白河城下臨済宗大統寺の依頼によって谷文晁が描いた仏涅槃図である。
沙羅双樹(さらそうじゅ)の下で入滅する釈迦を中心に、周囲には悲嘆する仏弟子、諸菩薩、禽獣(きんじゅう)などが細密な筆致で描かれている。
本図は、画面余白を大きく取り、象と獅子を仰向けに描き、飛来する摩耶婦人を左上に配置するなど、江戸時代一般に描かれた涅槃図との相違がみられる。これは、鎌倉時代後期の「八相涅槃図」を原画としたものとみられ、松平定信編纂の「集古十種」などに関連する古画研究による文晁の成果によるものと推定される。
また、附属資料として文政6年(1823)の「涅槃像惣檀中施主附諸入用記帳」があり、この絵画制作の経費が文晁への謝礼も含め総計10両3分550文であったこと、60名近い檀家の出資をもって同寺に施入されたこと等を知ることができる。
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