鍍金装笈【ときんそうおい】
指定種別 | 国認定 重要美術品(工芸品) |
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認定年月日 | 昭和14年2月22日 |
所在地 | 白河市金屋町 |
所有者・管理者 | 龍蔵寺 |
大きさ | 高さ75.8cm 幅53.1cm |
龍蔵寺(年貢町)の末寺、法雲寺(明治元年〈1868〉廃寺)に伝来した慶長6年(1601)の銘を持つ笈で、寺跡に残る虚空蔵堂(こくうぞうどう)に保管されている。
笈とは修験者が布教などで各地を巡る際に仏像や衣服を入れて背負ったり、金銅板などを貼って仏像を厳かに飾るためのものである。
この笈は大型の箱笈で全体に鍍金された金銅板を貼り付け、文様が彫られている。内部には虚空蔵・文殊など三菩薩及び二天が納められている。なお脚部は短くなっている。
正面は框(かまち)によって上から山形、袋戸、観音扉部、ケンドン板部、腰嵌(は)めと五段に分けられ、それぞれに不動・将軍地蔵・毘沙門や天狗と童子、梅や鳥など花鳥を配し、扉には胎蔵界・金剛界の種子(しゅじ)を彫った五重塔を表す。
五重塔の内部には、右側に「常州住 筑波山」、左側に「快智上人 慶長六今月日」の刻銘がある。
銘により制作年代が分かることから、桃山時代の笈の基準作例として貴重であり、また法雲寺は銘文に刻された快智上人が慶長年間に中興したとの由緒があり、時代的にも符合するものである。
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