木造源翁和尚坐像【もくぞうげんのうおしょうざぞう】
指定種別 | 県指定 重要文化財(彫刻) |
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認定年月日 | 昭和43年12月10日 |
所在地 | 白河市表郷中寺字屋敷 |
所有者・管理者 | 常在院 |
大きさ | 像高60cm |
表郷地域の常在院(曹洞宗)に伝えられた、開基である源翁和尚の木造坐像である。
朴(ほお)材の寄木造り、彫眼であり、黒漆の仕上げが施されている。禅僧の肖像、いわゆる頂像(ちんぞう)の姿で、曲ろく(僧侶が座る椅子)にかけ、衣の裾を長く前に垂らしている。頭部・胴部は一木造りで内刳(うちぐり)を施しており膝部及び裾部を矧(は)ぎ合わせている。
風貌は、額に三本の深いしわをよせ、頬骨も高く、口を堅く引き締めている。また、大きく見開いた烔々たる眼光が極めて印象的である。
法衣の彫刻はほぼ左右対称に整えられ、形式化が著しく、室町時代初期の特徴を示している。胎内の墨書銘によれば、源翁が応永3年(1396)正月7日に亡くなったことを追慕して第2代大仙碩が造像したと書かれており、源翁没後まもない時期の造像と考えられる。
やや小型なものではあるが、福島県の仏教史上重要な人物の坐像として、また胎内の銘は源翁の死去の時期を明確にしたものとしても貴重である。なお、厨子も木鼻、蟇股などからみて、同時代のものと考えられる。
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