銅鐘(最勝寺)【どうしょう(さいしょうじ)】
指定種別 | 県指定 重要文化財(工芸品) |
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指定年月日 | 昭和61年3月31日 |
所在地 | 白河市中田(白河市歴史民俗資料館保管) |
所有者 | 龍蔵寺 |
大きさ | 総高70cm、口径61.7cm |
鹿嶋神社の別当寺である鹿王山最勝寺(明治6年3月廃寺)に伝来した銅鐘で、近年まで境内観音堂の軒に懸架(けんか)されていた。
本銅鐘は、天文13年(1544)米村(現西郷村)の鋳物師早山但馬守清次によって鋳造され、白川結城義綱・晴綱父子らによって奉納されたものである。上下帯に唐草文を陽鋳し、乳は四個四列で四面、撞座(つきざ)は磨滅がひどく明瞭ではないが複弁六葉蓮華文と思われ、駒の爪と呼ばれる口縁部が外側に張り出している。頂上部の竜頭(りゅうず)には鋳口の跡が残っている。
池の間の中央部二面に次の銘文が陰刻されている。「奥州白川庄竹原郷 鹿王山最勝寺鹿嶋宮鐘 奉造鋳願主清眼大徳 大檀那藤原朝臣左兵衛佐義綱 同左京大夫晴綱 南左馬頭恵綱 新小萱雅楽頭篤綱(この間に袈裟襷有り)奉行 橘朝臣斑目十郎広基 源朝臣和知右馬助直頼 大工 米村早山但馬守清次 同字切 于時天文十三年甲辰潤十一月十一日敬白」
松平定信編『集古十種』(鐘銘之部)に「陸奥国白川鹿島最勝寺鐘銘」として記載されており、この時既に池の間の一部が破損状態にあったことが知られる。福島県内には中世の銅鐘は数例あるのみであり、銘文の持つ歴史的価値と併せて貴重な遺品である。
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