天王山遺跡出土品【てんのうやまいせきしゅつどひん】
天王山遺跡出土品
炭化米 炭化クリ
指定種別 | 県指定 重要文化財 |
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指定年月日 | 平成17年4月15日 |
所在地 | 白河市中田(白河市歴史民俗資料館保管) |
所有者 | 白河市 |
天王山遺跡は、大地区および久田野地内に所在する弥生時代後期の集落遺跡である。
昭和24年(1949)から開始された開墾作業に伴い、大量の弥生土器が出土したことで確認され、同25年に、2回の発掘調査が行われた。これらの発掘調査で、弥生土器、土製紡錘車、石器(アメリカ式石鏃・石鏃・環状石斧・磨石)、管玉、植物質遺物(炭化米・炭化クリ・炭化クルミ・炭化木皮)などが出土している。
出土した土器は、壺・甕・鉢・高杯などがある。天王山式土器を最も特徴づける文様は、沈線間に上下から刺突を加えた交互刺突文である。その他に、沈線による鋸歯文、連弧文、工字文、方形区画文、渦文、菱形文や、磨消縄文手法もみられ、磨消部に赤彩したものも存在する。
交互刺突文 連弧文
発見当時、他に類例を見ない特徴を有していたことから弥生土器の標式として、「天王山式土器」と名づけられ、現在、東北地方から北陸地方を中心に分布することが確認されている。
天王山遺跡の出土品については、東北地方における弥生時代の土器研究において学史的に著名であるが、大量に出土した植物質遺物についても、当時の生業や食生活などを考えるうえでも重要である。
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メールでのお問い合わせはこちら- 2021年12月2日
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