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木造地蔵菩薩立像【もくぞうじぞうぼさつりゅうぞう】 (附)木造十王坐像

木造地蔵菩薩立像木造地蔵菩薩立像 一躯(左)・木造十王坐像 七躯(右)

 

指定種別 市指定 重要文化財(彫刻)
指定年月日 平成26年4月17日
所在地 白河市表郷小松
所有者 小松町内会
大きさ 像高 (地蔵菩薩立像)66.4cm/(十王坐像)約23~25cm

地蔵菩薩立像は、表郷小松地区の地蔵堂の本尊として安置される。

カツラ材の一木造(※1)、彫眼(※2)で、手先が失われ、袖先などが後世に補修されているが、全体的に保存状態は良好である。若々しく引き締まった顔つき、シャープな衣のひだなどに仏師の技量がうかがえる。

当初、地蔵菩薩立像は十王坐像とセットで地蔵十王像として信仰されたと考えられるが、現在は安産を祈る子安地蔵として単体で信仰されている。地蔵菩薩立像は室町時代前期の制作とみられ、中世白河の地域で造られ、伝えられてきた例として貴重である。

また、附の十王坐像は、もと10躯あったうちの7躯が現存する。災害等で破損したものをそのつど造り補ってきたものとみられ、制作年代は室町時代前期~江戸時代の各時期にわたる。

なお、地蔵堂は別名「東坊」と称されてきた。平家滅亡後に平重盛(小松内府)の北の方がこの地へ落ちのびて「東坊庵」という庵を営んだという伝説にちなむものという。

※1.一木造(いちぼくづくり)…体幹部を一本の木材から刻み出す技法。

※2.彫眼(ちょうがん)…ひとみを彫刻で表す技法。対してひとみに水晶を埋め込む技法を玉眼という。

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