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木造阿弥陀如来立像【もくぞうあみだにょらいりゅうぞう】

阿弥陀如来立像(極楽寺)

指定種別 市指定 重要文化財(彫刻)
指定年月日 平成15年4月10日
所在地 白河市板橋作田
所有者 極楽寺
大きさ 像高65.2cm、台座高28.3cm

本像は、左手を垂下して軽くまげ(手首より先欠)、右手は、屈臂(くつび)して胸前にあげ、来迎印(らいごういん)を結び、裾をつけ、左足を少し踏み出して立つ阿弥陀如来立像である。

構造は、頭体を通して一材で彫出し、頭頂より両耳後方より体側を通る線で前後に割矧(は)ぎ、内刳(うちぐり)を施している。納衣の裾の線で裳裾部を割り矧ぎ(割裾)、さらに頭頂より両頬を通る線で面部を割り矧ぎ、玉眼を入れている。

本像の頭・胸部内面および像内胸部補強材表面の墨書銘により、延宝8年(1680)の寺院再興時に補修がなされていたことがわかっていたが、平成12年に割裾内部を調査したところ、新たに「仏主学勝房」、「仏師光蓮房」、「建長4年(1252)」などの墨書銘が見つかった。

この墨書の存在から本像は、鎌倉時代の建長4年に光蓮房仏師により造立されたのであることが明らかとなった。

現在福島県で確認されている鎌倉時代の仏像では3番目に古いものである。

また、「下野小山宝性院居住」とも墨書されていることから、栃木県小山市の「宝性院」という寺院とゆかりがあると思われる。鎌倉時代の小山氏一門の領域間に、仏教の交流があったことが、この木造阿弥陀如来立像により推測される。

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