『ビャッコイ』とは?
1.概要
福島県白河市表郷金山字瀬戸原地内(旧表郷村)の清水流中にのみ生える、カヤツリグサ科。ビャッコイ属に分類される、多年草の珍種である。 茎は細く横に這うように枝を伸ばし、その節から茎と葉をつける。
2.名の由来
地元の植物好き少年、鈴木貞次郎氏・清水伝吉氏(当時12、13歳頃)が採取し、福島師範学校の植物教室に照会した。その時、採集地や採集日付をつけなかったために、戸の口原(会津)で採集された標本と一緒になって、牧野富太郎博士の下へ送られた。博士が命名する段階で、会津から送られて来たものと思い、会津にちなんで「びゃっこい」と付けたのであろう。
3.植物史
- 明治34.35年頃(1901.1902)鈴木貞次郎氏により発見
- 明治38年(1905)牧野富太郎博士によって命名され植物学雑誌に発表
- 昭和6年(1931) 牧野・中原共著「日本植物総覧」公刊、名前の認知
- 昭和28~29年(1953~54)福島大学教授小林 勝氏により、「ビャッコイ」の植生調査と会津一帯の棲息調査(発見されず)
- 昭和30年(1955)12月27日福島県の天然記念物に指定
- 昭和45年(1970)武藤 宏氏(びゃっこい研究家) 生態調査により研究物としてまとめ
- 平成7~10年(1995~98)表郷村保護調査委員会より提言
4.「ビャッコイ」をとりまく環境
- 水環境
・水量減少激しい
・水質弱酸性、汚濁なし
・水温年間を通してほぼ一定 - 光の量 半日半陰
- 背丈の長さ環境条件により変化
- 川底の土質砂利・砂質
- 他の植物 オランダガラシ、セリ、ミゾソバ、キセルアザミ、クサヨシ、イトイヌノヒゲ、ヌマゼリ、コウガイゼキショウ、ヌマトラノオなど
5.これからの「ビャッコイ」
- 市民に愛される「ビャッコイ」(水辺に親しむ空間)
- 環境変化のバロメーターとしての「ビャッコイ」
6.アクセス
JRバス関東白棚線磐城金山バス停下車、徒歩約10分程度
お車でお越しの方は、付近には駐車場がございませんので、鶴子山公園駐車場(徒歩約10分程度)をご利用ください。
問い合わせ先
このページに関するお問い合わせは表郷事業課 産業係です。
〒961-0492 福島県白河市表郷金山字長者久保2
電話番号:0248-32-4785 ファックス番号:0248-32-2234
メールでのお問い合わせはこちら- 2021年12月27日
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