地球温暖化
地球温暖化とは?
地球は太陽のエネルギーで暖められています。そして、暖められた地面から出る熱の一部は、宇宙に放出されますが、残りの熱は大気中にある二酸化炭素(CO2)、メタン、フロン類などの温室効果ガスに吸収されて、再び地表に戻されます。
このような熱の吸収・放出のバランスのおかげで、地球の平均気温は約15℃に保たれており、人間や生物が生きるのに適した環境になっています。
しかし、温室効果ガスが増え続けると、より多くの熱が吸収され、地表に戻される熱の量が多くなり、地球の気温を上昇させてしまいます。
これが地球温暖化です。
温室効果ガスが増えるのはなぜ?
温室効果ガスとは、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、フロン類などです。特に、温室効果ガスの中でも、地球温暖化に最も大きな影響を及ぼしているのは二酸化炭素です。
18世紀後半に英国に始まった産業革命は、19世紀前半にはヨーロッパ各国に広まり、機械設備をもつ大工場が成立し大量生産が行われるようになりました。これによって、石炭や石油などのエネルギーを大量に消費するようになり、大気中の二酸化炭素の濃度は、産業革命以前に比べ約30%以上増加しています。
これからも同じような活動を続けると、2100年には二酸化炭素濃度は現在の2倍以上になり、この結果、地球の平均気温は今より上昇すると予測されています。予測によると2100年の平均気温は、温室効果ガスの排出量が最も少ない場合には平均1.8℃(予測の幅は1.1~2.9℃)、最も多い場合には4.0℃(予測の幅は2.4~6.4℃)とされています。
*参照文献:気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次評価報告書
地球温暖化が進むとどうなる?
海面の上昇
気温が上がると、南極の氷や氷河が溶けて、海面が上昇します。2100年には18~59cm海面が上昇する可能性があるといわれています。そうなると、日本では砂浜90%くらいがなくなると予測されており、特にマーシャル諸島や低地の多いバングラディッシュでは、大きな被害が出るといわれています。また、高波や津波、洪水の危険地帯が増大します。
異常気象の発生
降った雨が地面にしみこみ、しみだして川に流れ込み、海まで流れ着いて蒸発し雨雲を作り、また雨となって降ってくるといった水のサイクルのバランスが崩れてしまいます。その結果、熱帯地域では台風、ハリケーン、サイクロンといった熱帯性低気圧が猛威を振るい、洪水や高潮などの被害が多くなる一方で、内陸部では乾燥化が進み、干ばつや渇水などが起こる地域が出ると予測されています。
自然生態系への影響
気候が変わると、生き物の世界に大きな影響をあたえます。日本では、ブナの林の多くがコナラの林に変化すると予測されています。また、漁獲量にも影響が出ます。暖水性のサバやサンマは増える一方、アワビやサザエ、ベニザケは減少するとみられます。
農作物の減少
日本では、これまで食べてきた美味しいお米がとれなくなり、作物の品種によっては気温が高くなることで病気になったり、雑草や害虫が増えて育たなかったりするものが出てきます。また農作物の収穫量が減少するため、地球規模での食糧危機が懸念されます。
健康への影響
気候の変動は私たち人間の健康にもいろいろな影響をもたらします。熱波による病気が増えたり、熱帯での伝染病がほかの地域でも流行したりする恐れがあります。たとえば、日本でもデング熱などの感染症が流行する恐れがあるといわれています。
*イメージ出典:全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト
温暖化を止めるために・・・私たちにできること
温室効果ガスは、たくさんのエネルギーを消費することで増えています。温室効果ガスを減らすためには、私たち一人ひとりがエネルギーを大切に使うライフスタイルに変えていくことが必要です。
不必要なものは買わず、物を大切にし、再利用やリサイクルを心がけることは、とても重要なことです。また、節電に心がけ、外出時の車の使用を控えて自転車や公共交通機関を積極的に利用するなど、日々の努力も必要です。
まずは、次に挙げる10項目から取り組んでみましょう。
冷房の設定温度を1℃高く、暖房の温度を1℃低く設定しましょう
カーテンを利用して太陽光の入射を調整したり、クールビズやウォームビズを取り入れることで、冷暖房機の使用をなるべく控えましょう。
- 年間約33kgのCO2の削減
- 年間で約1,800円の節約
週2日往復8kmの車の運転を控えましょう
通勤や買い物の際に、バスや電車などの公共交通機関や自転車を利用しましょう。
- 年間約184kgのCO2の削減
- 年間で約9,200円の節約
1日5分のアイドリングストップを行いましょう
駐車や長時間停車する時は、車のエンジンを切りましょう。
大気汚染物質の排出削減にも寄与します。
- 年間約39kgのCO2の削減
- 年間で約1,900円の節約
待機電力を50%削減しましょう
主電源を切りましょう。長時間使わない時は、コンセントを抜きましょう。
また、家電製品の買い替えの際には省電力タイプの製品を選びましょう。
- 年間約60kgのCO2の削減
- 年間で約3,400円の節約
シャワーを1日1分家族全員が減らしましょう
体を洗っている間、シャワーの出しっぱなしに注意しましょう。
- 年間約69kgのCO2の削減
- 年間で約7,100円の節約
風呂の残り湯を洗濯に使いましょう
洗濯や庭の水やり、トイレの水など、残り湯を積極的に活用しましょう。
- 年間約7kgのCO2の削減
- 年間で約4,200円の節約
ジャーの保温を止めましょう
ポットやジャーの保温は利用時間が長いため、多くの電気を消費します。
ご飯は電子レンジで温め直すほうが電力の消費は少なくなります。
- 年間約34kgのCO2の削減
- 年間で約1,900円の節約
家族が同じ部屋で団らんし、暖房と照明の利用を2割減らしましょう
家族が別々の部屋で過ごすと、暖房も照明も余計に消費します。
- 年間約238kgのCO2の削減
- 年間で約10,400円の節約
買い物袋を持ち歩き、省包装の野菜を選びましょう
トレーやラップは家に帰ればすぐゴミになります。
エコバックを持ち歩けばレジ袋を減らせます。
- 年間約58kgのCO2の削減
- 資源節約
テレビ番組を選び、1日1時間テレビ利用を減らしましょう
見たい番組だけを選んでみる習慣をつけましょう。
- 年間約14kgのCO2の削減
- 年間で約800円の節約
*全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイトより引用
環境家計簿をつけてエコライフをチェックしましょう!!
環境家計簿とは、地球温暖化の主な原因となっている二酸化炭素(CO2)の排出量を計算するための家計簿です。
現在、CO2の排出量は世界規模で増え続けており、様々な環境問題の主な要因と考えられています。京都議定書に批准した先進国では、温室効果ガスの排出量を2008年から2012年までの間に1990年比で5%削減することとなり、日本では6%削減することが義務付けられています。
日本での2005年の排出量は基準年比で7.8%増という状況にあり、その中の約1割が家庭から排出されています。この家庭におけるCO2排出量を削減する取り組みとして考えられたのが環境家計簿です。また、CO2排出量を減らす努力は、家計の節約にも反映されます。
家計にもやさしい環境家計簿をつけて、家庭でのエネルギー使用、生活のあり方を見つめ直し、地球温暖化を防止しましょう。
関連情報リンク
- 全国地球温暖化防止活動推進センター(外部リンク)
- 福島県地球温暖化防止活動推進センター(外部リンク)
- 地球環境・国際環境協力 環境省ホームページ(外部リンク)
- 東北地方環境事務所 環境省ホームページ(外部リンク)
関連ファイルダウンロード
- 環境家計簿(簡易版)EXCEL形式/17.5KB
問い合わせ先
このページに関するお問い合わせは環境保全課 環境衛生係です。
〒961-8602 福島県白河市八幡小路7-1
電話番号:0248-22-1111【内線 : 2182・2183・2185・2186・2187】 ファックス番号:0248-27-0775
メールでのお問い合わせはこちら- 2016年2月5日
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